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生協の白石さん(白石昌則) [本ココ!]

 以前読んだ本のレビューをしよう。今回はこの本。

生協の白石さん

生協の白石さん

  • 作者: 白石 昌則, 東京農工大学の学生の皆さん
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/11/03
  • メディア: 単行本

 著者本人が一番驚いているというこの本の発行。それはそうであろう。一大学生協職員の「一言カード」が本になってしまうのだから。
大学生協に対する学生の要望への返答をしているのが白石さんをはじめとする数名の生協職員だという。時には珍妙な要望や質問もあるが当意即妙な返答で話題になった。
インターネットが普及している社会であればこそ白石さんの対応が話題になったと言えよう。今までの社会とは明らかに構造が変わってきていることを感じさせるものだ。社会での話題に火がつくスピードは格段に速くなっているとも考えられる。
 さて、白石さんの返答がウケるのは何故だろうか。確かに言葉の使い回しも文章も一般の斜め上を走っているようには思う。だが一番の決め手は「クサミのなさ」ではないだろうか。例えばお笑い芸人なら頭の中は常に「周囲を笑わせよう」とする思考に満ちていることであろう。だから、時にはそれが白々しい。ハズした時など目も当てられないことがある。ついには己を堕してバカをやってでも笑わせようとする。もはやこうなってしまっては「笑いの品格」など無いも同然だ。
 だが、白石さんには気負いがない。「ハズす」などという怖さはないのである。本職は生協職員。そして一言カードへの返答もその職務の一つにすぎないのである。もちろん、こうして本になるほどに著名になってしまうと今後同じことを続ければ「ウケ狙い」と評されることもあろう。だが、少なくともこの書に収められている一言カードのやりとりは世間に対するウケ狙いなどでは決してない。そこが我々にとっても心地よいのだ。誠意すら感じるものである。本来ならくだらない学生の質問など、無視するか軽く受け流すかするものであろう。そこを白石さんは丁寧に答えていった。珍妙な質問にも相手を慮って気分を害さないような回答をしようと心がけたかのような印象すら受けるのである。恐らくそうしたスタンスが今回のような人気に結びついたのではあるまいか。

 注目されるのは今後である。白石さんの当意即妙な返答に「狙いや、イヤらしさ」が出ないことを願うばかりだ。いや、むしろ今後にこそ白石さんの変わらない日常に期待したいと思う。社会的な話題になってしまったものの、学生はあまり白石さんを露骨にいじることのないようにお願いしたいものだ。


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コメント 2

norinori

この本は読んだことはないのですが、一時期リアルタイムで白石さんの返答が
書かれたブログを読んでました。
白石さんの返答には、不思議と嫌味を感じないですね。くだらない質問に
流すわけでもなく、さらっと答える白石さん。それがまたよかったり。
明士さんの仰るように白石さんには変わらないで欲しいですね。
by norinori (2007-04-12 19:00) 

参明学士/PlaAri

★norinoriさん、白石さん現象も現在はひとまず収まっているのでしょうかね。最近は話題にならなくなりましたねー。ウケを狙いすぎてそうなってしまっていたら残念に思います。
でも、くだらない質問にも掃き捨てることもなく丁寧に答える行動が好印象にも繋がったのでしょうね。白石さんのその後がちょっぴりと気になったりしますね。
by 参明学士/PlaAri (2007-04-15 01:05) 

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